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日本人が考える投資という概念の違い

投資と聞いて、どういったものを思い浮かべるでしょうか。
お金を稼ぐ方法の一つや、損をしたり、詐欺に引っかかったりすることもある、といったイメージを持っている人は多いと思います。
また、ギャンブルのようなものというイメージをもっている方もいるかもしれません。


では、投資とギャンブルは同じなのでしょうか?
そこで今回は、日本人が考える投資とは何なのか、そして投資とギャンブルの違いについてご説明します。
これから投資を始める方の参考になれば幸いでございます。


そもそも投資とは何か

まずは、投資についての基本的な知識をご紹介します。
投資は、特段専門的な知識が必要なものではありません。
まず投資という言葉は、資本の増加を見込んで何かに資金をつぎ込むことを指します。
そのため、企業が自社の工場に新しい機械を設置するといったことも、広義の投資に含まれるのです。


しかしながら、今回でいう投資はもう少し狭い意味におけるものを指します。
物の価値というのは、時と共に変動するものです。
そのため、価値の低い時に買い、高くなった時に売ることで、利益を出すことができます。
これが投資の基本的な仕組みです。


こういった投資商品となるものは大方決まっていて、株、不動産、債券や為替などが代表的だといえます。
どれも値が上がった、下がったというのをニュースや新聞などで見かけたことのある方も多いのではないでしょうか。


構造という点ではさほど難しいものではないものの、当然ながらこれらの商品は、価値が上がることもあれば下がることもあります。
株であれば、購入先の会社や経済の状況、不動産であれば周囲の環境の変化など、様々な情報から購入する株や土地などを選ぶ必要があるのです。
投資に対して難しそうというイメージがあるのは、これが原因なのです。


先ほど売値と買値の差額によって利益を出すという基本構造をご紹介しましたが、実は一部の商品においては、もう一つ利益を出す方法があります。
株や不動産において顕著なのですが、その商品を保有しているだけで利益を出すことができるというものです。


株には、会社が得た利益を株主に配分する、配当金というものがあります。
そして不動産は、土地や住宅を貸して家賃をとる家賃収入が可能です。
もちろんこの方法で利益を得る場合にも、投資先の会社や土地の状況を知っておく必要があります。
構造自体は簡単ですが、きちんとした運用をするためには知識や情報収集力が必要不可欠です。


投資とギャンブルは同じ?

投資に利用されるものの多くは、相場の変動を完璧に予想することが不可能です。
確実に値が上がると思っていたものが突然暴落するといったことも、起きることがあります。
つまり、投資には運の要素が絡むと言えるのです。
運によって左右され、儲かったり儲からなかったりするものというと、ギャンブルを思い浮かべるのではないでしょうか。


実際、投資はギャンブルのようなものであるという認識を持っている人は、一定数存在しています。
では、投資とギャンブルは本当に同じものなのでしょうか。


投資とギャンブルの違い

実は、投資とギャンブルの違いは「何にお金を出すのか」という点ではないのです。
競走馬にお金を出す、株にお金を出すという時点では、投資なのか、ギャンブルなのかという線引きができません。


では、何がギャンブルになるのでしょうか、ギャンブルといって思い浮かべるものは何でしょうか?
競馬や競艇を始め、パチンコやカジノなどが代表的かと思います。
これらにお金を出そうとしたとき、共通する特徴があるのです。


それは、100%結果を運に任せるしかないということです。
パチンコやカジノにおけるゲームは、基本的に全てが運任せとなり、いつどのようなタイミングで行動しても、当たる時と当たらない時はランダムになるのです。

もう一つ共通することが、リターンの不確実性と趣味で行う人が大半だということです。
なぜギャンブルが仕事として扱われないかという問いへの答えが、ここにあります。
ギャンブルは結果を制御することが100%不可能なので、賭けた分がそのまま無駄になることがあるのです。
そのため、ギャンブルに嵌っている人ならばともかく、普通の人がギャンブルを仕事にしよう、ギャンブルでお金を稼いでいこう、という考えにはならないのです。


これらの特徴は、株や不動産、債券といった、世間的には投資と呼ばれるものにも当てはまります。
何の情報もなくある企業の株を買った場合、その先株価が上がるのか下がるのかといったことは完全に運任せです。
まさにパチンコで当たりを制御できないのと同じなので、ギャンブルと言えるでしょう。


何をもって投資なのか

では、何をもって投資が投資と呼ばれるのでしょうか。
先ほどギャンブルの条件は結果とリターンの不確実性にあるとご説明しました。
つまり投資が投資たる条件は、その逆なのです。


もちろん、投資に利用されるものの結果を100%制御することは不可能です。
最低の時に買って天井で売るといった都合のいい売買は、滅多にできるものではありません。
ですが情報収集などを行うことで、ある程度の動向を掴むことは可能です。
更にリターンに関しても同じことが言えます。
極端に上下を繰り返す企業ではなく、大手の安定した企業の株を買えば、安定したリターンを得ることができます。


例えば、最も安定した投資と言えるのは銀行預金です。
銀行に預金を行うことで、資金を失うことはありませんが、金利、つまりリターンは得ることができます。
こういった運用を行うことで、ギャンブルを投資へと変えることができるのです。


まとめ

日本人は、投資をギャンブルと捉えてしまう人も多いです。
確かに、投資はギャンブルのようなものという認識は、ある意味間違ったものではありません。


ですがご紹介した通り、方法次第では確実なリターンを得ることのできる投資はギャンブルより資金を失う可能性が低いということがいえるのです。
創作の世界で見かけるような極端な運用をしなければ、堅実に資金を増やすことができるのが投資です。


初心者でも始めやすい方法はいくつも存在しているので、ぜひ始めて見てはいかがでしょうか。