日本在住している多くの人が、日本の銀行を利用していると思います。
しかし、日本の銀行に1年間預けたとしても、金利が1円にしかならないのをご存知でしょうか?
それならば、投資をした方が賢いという考え方もあります。
そこで今回は、日本の銀行にお金を預けるよりも投資をした方が堅実であるとされる理由について、見ていきましょう。
定期預金の金利はどの程度?
まず、定期預金の金利がどの程度になっているかについて、見ていきたいと思います。
某銀行の300万円未満のスーパー定期では、1カ月で0.002%でありこの金利は5年でも同様の数値です。
これは、300万円以上を預けた場合にも変わりません。
他の銀行の定期預金の金利を調べてみても、同じく0.002%でした。
地方を拠点としている銀行では、0.002%程度が適用されているのです。
メガバンクでも年利0.01%
では、みずほ銀行などといったメガバンクの場合はどうでしょうか。
2019年2月の時点では、メガバンクであっても定期預金の金利は10年定期だとしても年利0.01%ほどです。
これは、もし100万円を預けたなら1年で100円が増える計算になります。
ただ、100円から2割ほど税金が差し引かれるため、手元には80円ほどが残るでしょう。
72の法則について
銀行員の間では、『72の法則』という法則が知られています。
これは、数字の『72』を定期預金の金利で割ることによって、該当の定期預金がどの程度の年数で2倍になるかを計算できるものです。
もし定期預金の金利が6%であったなら、『72÷6=12』となるので、12年間お金を預ければ定期預金が2倍になる可能性があるでしょう。
しかし、金利が0.01%であれば『72÷0.01=7,200』ですので、計算上は7200年もかかってしまいます。
それほどに、金利は微々たるものとなっているということです。
金利が低い理由はどこにある?
日本の銀行の金利が低いことには、理由があります。
では、どうして日本の銀行は金利が低いのでしょうか。
その理由について、詳しくご紹介いたします。
低金利政策が続いている
日本の金利は、以前から低かったわけではなく、定期預金の金利が6%以上であった頃もありました。
しかし1999年にはゼロ金利政策が行われ、2006年になるとマイナス金利政策が打ち出されています。
これらの政策は、金利を低くすることによりお金が活発に流れることを目的としたものです。
この政策が継続されていることで、低金利も続けられているのです。
お金が借りやすくなる
銀行は低い金利でお金を預かり、高い金利で企業や個人事業主等に融資を行っています。
預金金利が低いので、その金利よりも僅かであっても高い金利で融資を行えば、銀行に儲けが出るでしょう。
もし預金の金利が10%であったなら、少なくても10%以上の金利で貸す必要が出てきますが、0.01%の低金利でお金を預かっていることで、0.01%以上の金利で融資をすれば儲けることができます。
よって、企業や個人事業主がお金を借りやすくなっている点も、金利の低さに影響しているのかもしれません。
日本の国債金利が上がったら注意
上述の通りに、日本では低金利政策が続いているものの、もし日本の国債を誰も購入してくれなくなったなら、融資面での金利は高くなってくる可能性があります。
そうなると、金利が上昇した原因を正しく把握する力が求められるでしょう。
また、融資面での金利が上昇すれば、預金の金利も変化するかもしれません。
世界中が低金利になっている?
ここまで、日本の銀行では低金利になっているという話をしてきました。
では、世界ではどうなっているのでしょうか。
続いては、世界中が低金利になっているのかどうかについて、見ていきたいと思います。
世界の通貨が低金利なわけではない
世界的に通貨の金利が低くなっているわけではありません。
世界の金利がどうなっているのかを見てみると、アメリカは2%以上となっていますし、中国も4%以上です。
新興国では、メキシコやブラジル、南アフリカはどこも金利は6%以上となっています。
日本とは格段に差があることが分かるでしょう。
保有資産に外貨を含めるのも一案?
外貨預金などで外国通貨を持つとしたら、為替リスクも伴う覚悟が必要です。
そのため円高になった際にリスクがどうなるのかという点を考慮して、購入に二の足を踏む方もいると思います。
それでも、金利の観点からすれば多大なメリットとなるでしょう。
外貨預金だけでなく、外貨建て保険あるいは外国債券で運用する投資信託など、外貨を持つ手段は様々にあるのです。
金利の低い円定期預金以外で運用しようかと考えているなら、外貨を自身の持っている資産に含めるのも手段の1つとなります。
資産運用にとっては有利?
低金利は、悪いことばかりではないのかもしれません。
では、低金利な今の時代は、資産運用をするとしたら有利なのでしょうか。
低金利だと資産運用にどの様な影響があるのかについて、見ていきたいと思います。
物価の値段が2%上がる?
この低金利時代は、私たちの暮らしにどういった影響があるのでしょうか。
2013年頃から、日本銀行は2%物価が上昇するのを目標として景気政策を推進していました。
この政策が順調に進んだなら、毎年のように物価は2%ずつ上昇することになります。
例を挙げるとすると、家賃が8万円だったなら次の年には8万1,600円となり、さらに次の年になると8万3,200円と値上がりしていくでしょう。
もし、毎年2%以上の金利によって資産を預けられるなら、資産の価値を保つことは可能です。
預貯金だけの資産では不安?
金利が2%以上なら、預金をしておくだけでも安心感があるかもしれません。
しかし日本の定期預金の金利は0.01%に留まります。
もし資産価値をキープしたいなら、預貯金のみで資産を持つとなると不安さがあるでしょう。
まとめ
日本のメガバンクの定期預金にかかる金利は、10年定期でも0.01%程度であり、100万円を預けても1年で100円にしかなりません。
日本が低金利なのは、ゼロ金利政策などの国の低金利政策が摂られているというのも理由の1つです。
それにより、企業や個人事業主がお金を借りやすくなっている現状もあるでしょう。
今回は「日本の銀行にお金を預けるなら、堅実に投資しましょう」というテーマでご紹介させていただきました。
この記事が資産運用の参考になれば、幸いでございます。
最後までご覧頂きありがとうございました。