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億を稼いでいるNBAの選手が投資をする理由

アメリカのプロバスケットボールリーグであるNBAには、活躍している選手がたくさんいます。
億ものお金を稼いでいる選手もいますが、そんな彼らは投資をしているケースが多いというのです。


では大金を得ている彼らが、なぜ投資をして利益を得ようとしているのか、その理由について迫ってみましょう。


NBA選手の給料はどれくらい?

まずは、NBA選手がどの様な状況にあるのか、その現状をチェックしてみたいと思います。
NBA選手の平均的なキャリアは、5年ほどとなっています。
20年近くも一線で活躍をするプレーヤーもいますが、実はキャリアはそう長くはないのです。


NBA選手の平均的な生涯獲得賃金は26億4千万円ほどに上ります。
ただ、高額な賃金をもらうプレーヤーもいれば、ベテランとなり最低保証金額である2億円程度を年俸としているプレーヤーもいるため、幅があることを知っておいてください。
日本のプロバスケットボールのリーグでは240万円から840万円となっているので、それに比べたら高額であることが分かるでしょう。


コビーブライアントの投資

コビーブライアントも、20年間NBAでプレーをしたスター選手です。
そんな彼も、投資をしたといいます。
コビーブライアントは以前、スポーツドリンクの企業であるボディ・アーマー社に対して600万ドルを投資していました。


2020年8月に同社の少数株をコカ・コーラ社が取得したことにより、ブライアントの持ち株が2億ドルほどにまでなったとされています。

出資した額が、32倍にもなりコビーブライアントの元に戻ってきたのです。


NBA選手が注目したビヨンド・ミート

『ビヨンド・ミート』とは、アメリカにある食品テクノロジー企業です。
カリフォルニア州に本部があり、植物由来の人工肉の製造や開発を行っているのが特徴となっています。


この企業にNBA選手が注目しているというのですが、NBA選手と上記の企業にはどのような関係性があったのでしょうか。
その真相に迫ってみたいと思います。


複数のNBA選手が投資

ビヨンド・ミートは、2019年5月にナスダック市場に上場しました。
このビヨンド・ミートに、JJ・レディックやカイリー・アービングなどといった複数人のNBA選手が投資をしたのです。
この出来事は、NBAの中でも大変注目されました。


アメリカでは健康志向が高まってきていて、代替肉(食物由来のたんぱく質で製造された、ハンバーガーで使われるパティなどの加工商品)のメーカーであるビヨンド・ミートにNBA選手が投資したことで、社会的にも健康志向への高まりに寄与している面があるでしょう。


上場初日の3倍以上の値を付けた

ビヨンド・ミートが上場を果たした初日は46ドルという株価でした。
200ドルを上回るほどの、一時的な高値からは下がったとはいえ2019年9月25日の時点で142.99ドルになっています。
この値は上場初日の3倍以上であり、知名度のあるNBA選手が購入したことが功を奏したか、上述の健康志向の高まりもビヨンド・ミートの株が注目された理由でしょう。


NBA選手が投資をして失敗してしまう場合も…

NBA選手は、破産してしまうケースもあります。
多額のお金を稼いでいると見られるNBA選手が、なぜ破産してしまうのでしょうか。
もしかしたら、投資をしても失敗をしている可能性があるかもしれません。
その原因となり得る事象について見ていきたいと思います。


多大なる浪費をしてしまう

NBA選手は26億円以上も稼ぐため、お金が有り余っているという意識が芽生えることもあってか、浪費をしてしまう傾向もあります。

もし平均年俸と同じくらいの5億円を手にしたとしても、代理人や税金関係の支払いもあり2億円ほどかかるでしょう。
それも、出費が多い理由となっているかもしれません。
速い速度でお金が減っていくことから、口座にもお金が残らずに投資に目を向ける余裕がないことも考えられます。


キャリアの短さ

前述していますが、NBA選手はキャリアが短い傾向にあります。
5年も活躍をしていれば立派であると考えられ、1年程度で辞めてしまうプレーヤーもいます。
NBAに限りませんが、スポーツ界では選手生命も長くなく次々と世代交代も行われているのです。


いつまでも活躍していたいと考える選手もいると思いますが、それでも選手でなくなった後のことも考えて対策をしておく必要があります。
お金についてもそうですが、現役の間に対策しないことで破産をしてしまう可能性もあります。


投資をしていない、投資の勉強をしていないといったことも含まれるでしょう。
そうして、投資で失敗をしてしまう可能性があるのです。


財務知識が足りない

NBA選手は財務に関する知識が不足していると考えられます。
常日頃からお金の勉強をしているビジネスマンとは異なり、NBA選手は練習や他のことに忙しくお金については勉強をしていないことが多いです。

投資知識が足りない

NBA選手などの若いアスリートは、健康であり財政面の知識を持ち合わせていないので、悪い投資話のターゲットとなりやすいでしょう。
不動産投資あるいは個人資金として多額を投資することは、個人の金融危機を招く恐れがあります。


それに悪い投資話を熱心に聞いてしまうことにより、不必要な知識が身に付いてしまいかねません。
他の人に相談するわけでもなく、独断で投資に巨額を投じてしまうため投資に失敗し破産してしまうのです。


良くないアドバイザーにお金を預けている

良くないアドバイザーにお金を預けてしまう点も、失敗してしまう要因になります。
NBAではなくNFLの話になりますが、78名のプレーヤーが悪質なアドバイザーにお金を預け、3年から4年ほどで42億円近くものお金を失ったという話もあります。


彼らは、そのお金がどうなったかも分からないとしているのです。
直接的には投資とは無関係かもしれませんが、アスリートにはこうしたお金での失敗もあるということです。


まとめ

NBA選手は26億ドル以上の生涯獲得賃金を得ていて、大金を稼いでいるプレーヤーも多くいます。
また20年ほどプレーした選手もいるものの、平均的には5年ほどでNBAを去っているのが現実です。


スター選手であったコビーブライアントは600万ドルを投資していますが、それが32倍の2億ドルにまでなったとされています。
それにNBA選手の複数名がビヨンド・ミートに投資をしたところ、健康志向の向上によりナスダック上場初日に3倍以上の値を付けました。


ただしNBA選手は、破産するなど金銭面では失敗してしまうケースも見受けられるため、勢いだけではなく投資に関する知識や情報収集をする準備期間を設けることが成功の鍵なのかもしれません。