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資産運用で陥りがちな落とし穴

資産運用というとテレビコマーシャルなどの影響もあって、漠然と安心して資産を増やせるものと思っている方も多いのではないでしょうか?確かに、資産運用によって資産を増やしたという方もいるのですが、だからといって資産運用のすべてが成功するとは限りません。

資産運用にも落とし穴があるのです。ここでは、資産運用で陥りがちな落とし穴についてご紹介していきたいと思います。


途中で資金を引き出せない可能性がある

資産運用にもいろいろなものがありますが、中には途中で投資した資金を換金できなかったり、引き出すことができなかったりするものもあります。「いざというときは換金したり引き出したりすればいいや~」と思っていても、いざというときに換金できなかったり引き出せなかったりすると大変です。それで生活が立ち行かなくなるという可能性もゼロではありません。事前にそのあたりもしっかりと確認しておきましょう。


また、株式や投資信託などであれば、基本的には途中でいつでも換金ができるかと思います。しかしながら、換金のタイミングによっては資産価値が下落している可能性もあります。そうなってくると資産を減らしていく一方になりますので、必要以上に頻繁に換金しないようにしたほうが賢明でしょう。「待てない」「我慢ができない」という方は、資産運用にはあまり向かないかもしれません。


そもそも投資というのは、資産を成長させて、リターンを得るというものです。言ってしまえば、資産を育てていくことになるわけですから、それなりの時間が必要になってきます。時間がかかることを大前提として、資産運用に回す資金はあくまで余裕資金でおこなうということが鉄則です。

もちろん、生きていれば予想外のこともいろいろ起こるでしょうが、そういったときに必要となってくる臨時出費は預貯金で対応できるようにしておきましょう。


元本割れの可能性がある

資産運用に関しては、テレビコマーシャルなどでも良い面しか強調しないものです。そのため、安心安全にただただ資産を増やしていけるものと思っている方もいるかもしれません。しかしながら、資産運用にもいろいろなものがありますし、特に投資で資産を増やしていく場合には元本割れする可能性が常につきまとってきます。


投資に限ったことではないのですが、何のリスクもなく資産が増えるという都合のいい方法は存在しません。そういった方法があれば今頃は日本国民全員が何不自由のない生活を送っているはずです。逆に言えば、ある程度のリスクを背負うからこそそれなりのリターンが期待できるようになるのです。リスクとリターンは表裏一体であると考えたほうがいいでしょう。


基本的に元本割れを100%確実に防ぐ方法はありません。ただ、分散投資や時間をかけて資産を積み上げていくことによって資産を減らしてしまうリスクをぐっと抑えることは可能です。リスクをゼロにすることはできませんので、そのリスクをどれだけ抑えられるかが資産運用のポイントにもなってくるのです。


資産運用においては、元本割れを絶対に防ぐというアプローチで考えるのではなく、リスクをできる限り抑えて、仮に元本割れが起こったとしても他の資産でその損失をカバーできるくらいのリターンを出せばいいという考えでいたほうがいいです。一点集中ではなく、トータルで見たときにプラスになればいいという考え方です。一点集中型になってしまうと、感情に振り回されて負のスパイラルに陥ってしまう可能性が高まります。

ある程度の利益を得るまでにはほぼ確実に時間がかかる

資産運用というのは、利益を得るためにおこなっていくものです。不景気な世の中でいつ何が起こるかわからないからこそ、資産運用で利益を得ようとしている方も多いでしょう。ただ、資産運用である程度の利益を得るまでにはほぼ確実に時間がかかります。

今すぐに利益を得られるものと考えて資産運用を始めると、大変なことになります。
特に、今の時代は何もかもがスピーディーです。そのため、多くの方がすぐに結果を求めます。インスタント食品の数分ですら待てないという方もいることでしょう。

しかしながら、資産運用では資産が育っていくのをじっくりと待つ必要があるのです。資産運用の仕組みを考えればじっくりと待つ必要性も理解できるかと思うのですが、せっかちな現代人にはわかっていても納得できない部分も出てくるかもしれません。


ただし、時間がかかることが悪いことであるとは限りません。というのも、時間をかけて投資対象資産をこまめに購入していくことによって時間分散効果が働き、資産変動の振れ幅、つまりリスクを抑えた運用ができるようになるのです。

先でもお話しましたように、リスクは常に背負うことになるからこそいかにリスクを抑えるかが重要なポイントになってきます。

このように考えていくと、「時間がかかる=悪、デメリット」とも言い切れな
いのです。