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日本人が海外投資を断れる理由

投資は、資本・資産を増やす方法として広く知られているものです。
何かの売買を行う際の売値と買値の変動によって利益を出すのが、投資の基本的な構造になります。
現在投資の対象となっているのは、株、不動産、債券など多種多様です。


代表的なものの一つに、海外投資と呼ばれるものがあります。
この海外投資、非常にメリットの多いものなのですが、日本人は少々敬遠する傾向にあるといわれています。


一体なぜ敬遠するのか、そしてそもそも海外投資とはどのようなもので、どういったメリットがあるのかをご紹介したいと思います。


そもそも、海外投資とは何なのか

そもそも海外投資とは何でしょうか。
簡単に言うと、海外に対して行う資本投資です。
海外投資にも国内投資同様、複数の種類があります。


例えば海外の株や不動産への投資は、立派な海外投資です。
海外投資の大きな特徴として、国内企業や国内の不動産以上に優良な投資先が多数存在しているということです。


国内にも世界的企業と言われている優良企業は複数存在しています。
しかし既に多くの株主がおり、株が出回ることが少なかったり、頭打ちになっていたりするものも少なくありません。
一方で海外に目を向けると、誰もが名前を知っているような超巨大企業に投資することが可能です。


大きな企業になるほど自国内では株主が足らず、海外投資をしてくれる人を求めています。
実際には投資ができるほどの所得を有している人口は、世界中で極めて少ないことも事実です。
株は安定した活動をしている企業のほうが、低リスクでの運用が可能になります。


また不動産に関しても、海外であれば国内の情勢にとらわれず、多くの選択肢から投資先を選択できます。
こういった優良な投資先の豊富さ、そしてそれによる選択肢の多さが、海外投資の大きなメリットなのです。


他にもメリットは存在しています。
例えば、リスク分散の機能です。
海外投資に挑戦することで投資先の選択肢が広がるというのは、既にお話しした通りです。
それはつまり、分散投資を可能にするということです。
資産を一つの投資先に全額投資していた場合、何らかの理由で暴落すると当たり前ですが全てを失ってしまいます。


一方で投資先を複数に分けていると、資産を失うリスクを軽減することができるのです。
分散投資は国内に限って行うことも可能ですが、1つの事象で同様のリスクをかぶらないように分散するためにも、優良な選択肢の多い海外投資をしておくことをお勧めします。


海外投資には、株や不動産の他に投資信託も存在しています。
こちらに関しても、選択肢の幅広さ、リスクの分散といった利点があり、投資信託に関しては少額のローリスク・ローターンなものから始められるため、海外投資に抵抗のある方でもチャレンジすることができるでしょう。


日本人は海外投資を敬遠している

これだけたくさんのメリットのある海外投資ですが、最初にご紹介した通り、日本人は海外投資を敬遠している傾向にあるのです。
もちろん、投資そのものに対して、難しそう、リスクが高そうといった懸念を抱いている人も多くいます。


しかし投資をしている人の中にも、「海外投資はちょっと……」と難を示している人がいることも確かです。
それはなぜでしょうか。
日本人が海外投資を難しいと感じるポイントをご紹介します。


情報収集が難しい

まず挙げられるのは、情報収集の難しさです。
投資において情報収集はとても重要なので、価値が上がりそう、下がりそうといった傾向は商品自体の情報だけでなく、経済状況など様々な要素を合わせて判断します。
そのため、多種多様な分野の情報を収集する必要があるのです。


しかし投資に限らず、日本から海外の正確な情報を得るのは非常に難しい現状があります。

また不動産や株には、その国の情勢や社会の空気感が顕著に現れます。
国全体に停滞の雰囲気が流れれば株や不動産の価値は下がっていき、逆であれば価値は上がっていくでしょう。
国内情勢は、自分が居住している以上当然のように知ることができるものです。


このように、情勢を正確に知ることが難しく、また空気感を察知できないということが海外投資を懸念させる大きな要因であるのです。


大きなリスクが存在している

想定されるリスクが多いというのも、海外投資が敬遠されてしまう一因となっています。
投資は資本をつぎ込むだけで何倍にもなって返ってくるという、都合のいいものではありません。


きちんとした運用を行わないと、資本を失ってしまうリスクが存在しています。
沢山のメリットがある海外投資にはメリットの分だけリスクがあるのです。


為替による損の可能性

代表的なものには、為替と関連するというリスクがあります。
国が違うと、利用されている通貨が違うのはご存じの通りです。
現代においては、通貨同士の価値というのは常に変動しています。
円高、ドル高といった言葉を耳にしたことがある方も多いと思いますが、海外投資は海外に向けた投資なので、「国同士の通貨の価値の違い」というものと深く関係しています。


例えば、アメリカの企業や不動産に投資した途端円高になってしまったといったことが起こると、投資の内容ではなく為替で損をしてしまう可能性があるのです。
海外投資を行うには、この為替についての知識が要求されるため、少々ハードルが上がっていると考えることができるでしょう。


情勢による損の可能性

日本ではない他の国においては、国内ではほとんど起こらないような事象によって株価などが変動することがあります。
これも、海外投資のリスクの一つだと言えるのです。


例えば、新興国などは今後地価や株価の上昇が期待できるため、投資のチャンスだと考えられることが往々にしてあります。
しかし、上記のような国ではデモや内戦といったことが起きる可能性もあるのです。


こういった情報が手に入れにくい一方で、情勢の予想がより一層必要という現状があるため、海外投資のハードルはどうしても上がってしまいます。


まとめ

今回ご紹介したように、海外投資は海外投資ならではのリスクが存在しています。
一方で、海外投資は様々なメリットもあるのです。
普段の仕事や生活においても、リスクは避けて通れません。
いかにしてリスクを先読みし、また1つのクライシスに対して同様のダメージを受けない環境づくりをするかが大切なのです。


国内投資とのリスク分散ができるのも海外投資の特徴なので、リスクを恐れず挑戦してみてはい
かがでしょうか。