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日本人は投資初心者なのに積み立て投資をしない

最近になって投資に興味を持つ方が徐々に増えてきているのですが、日本人はもともとあまり投資に積極的ではありません。投資に関する詳しい知識を持っているわけでもないので、完全なる投資初心者です。

積み立て投資というのは投資初心者にこそおすすめの投資なのですが、日本人は頑ななまでに積み立て投資をしません。

ここでは、投資初心者である日本人とそんな日本人にこそ向いている積み立て投資について考えてみたいと思います。


積み立て投資は投資初心者に向いている


先でも触れましたが、積み立て投資というのは投資初心者に向いている方法です。いろいろな投資の方法がある中で、なぜ積み立て投資が投資初心者に向いているのかその理由について触れていきましょう。


【手間がかからず少額からでOK】

積み立て投資が投資初心者に向いている理由として、まず挙げられるのが手間がかからずに少額からでOKという部分です。

投資というとやはりある程度のまとまった資金があるところからスタートさせるというイメージがあるでしょうし、実際にそういったタイプの投資もあります。しかしながら、積み立て投資であればまとまった資金は必要なく、むしろ少額からでOKとなっています。


それでいて、日々の市場の動向などを確認するような必要もありません。もちろん、チェックできるのであればチェックしておいたほうがいいかもしれませんが、そういったことをしなくともできてしまうのが積み立て投資なのです。定期的に指定の商品を自動で購入するので、時間がとれない方でも安心です。
また、手間がかからず少額からOKなので、継続しやすいという部分もあります。

自分で積極的に動くことはそうありませんので、いわゆるズボラなタイプの方でも積み立て投資であれば長く続けられるでしょう。というよりも、気づいたら積み立て投資を始めて何年も経っていたということのほうが多いかもしれません。


【長く続けられるからこそ利益も大きくなる】


手間がかからず少額からOKな積み立て投資だからこそ長く続けられるという話でしたが、実は長く続けられるからこそ利益も大きくなります。

もともと積み立て投資というのは一朝一夕でどうこうしようというものではなく、長い目で見て、利益を出そうというタイプの投資になります。
得られた利益を再投資して、またそこで利益を出して……という複利効果も期待できますので、長く続ければ続けるほどモチベーションも高まってきます。

続ければ続けるほど、目標としていた金額を達成しやすいのです。


【時間分散でリスクを抑えられる】

積み立て投資の場合、毎月であったり毎週であったりと定期的なタイミングで継続的に購入していくことになります。高いときには少なく購入して、低いときには多く購入するという形になりますので、価格変動リスクを抑えることができます。

長期に渡って継続するという部分はデメリットとして挙げられることもあるのですが、長期に渡って継続すること自体がリスクを軽減させることにつながるのです。


日本人が積み立て投資をしない理由とは?

積み立て投資が投資初心者に向いている理由については、おわかりいただけたかと思います。では、投資初心者である日本人はなぜ積み立て投資をしないのでしょうか?その理由をいくつかピックアップしていきます。


【投資をする必要のない時代があったから】

投資初心者である日本人が積み立て投資をしない理由として、まず挙げられるのが過去に投資をする必要のない時代があったという部分です。

今の日本からは考えられないかもしれませんが、かつての日本は真面目に働いて貯金をしておけば老後まで何不自由のない生活を送ることができていました。

年金制度が正常に機能し、退職金もたくさんもらえていた時代があったのです。だからこそ、投資をする必要がありませんでした。それこそ当時の投資はギャンブル感覚だったのかもしれません。


ただ、今は違います。真面目に働いているのに苦しいという方がたくさんいます。貯金もできず、年金も退職金も期待できない時代です。今は明らかに投資が必要な時代なのですが、投資をする必要がない時代の感覚だけがそのまま残ってしまっているのです。

中には、そもそも時代が変わったことに気づいていないという方もいるのかもしれません。


【お金に関する知識を得る機会がないから】

日本は諸外国と比べると、お金に関する知識を得る機会がとても少ない傾向にあります。
学校でもお金について学ぶことはほとんどありませんし、仮にあったとしてもさらっと流されてしまいます。

家庭でもお金について教えるということはあまりないでしょう。日々の暮らしの中で何となく理解していけば……というスタンスの方がほとんどです。
お金に関する知識がないからこそ、投資に対して必要以上に臆病になってしまったり、必要になっていることに気づかなかったりするのです。

無知ゆえに次のステップに進めないままになっていると言ってもいいのかもしれません。


【すぐに結果を求めてしまうから】

先でも触れましたが、積み立て投資というのは長期に渡るものです。

ただ、長く続けることによってより大きな利益を生み出しやすくなります。それがわかっていても、多くの日本人はすぐに結果を求めてしまうのです。

「今すぐ利益がほしい」「今すぐ利益が得られないならいい」という風になってしまうわけです。


過程よりも結果を求めてしまう社会、過程よりも結果を重視する社会だからこそ、今にしか注目できないのでしょう。

ひとりひとりの心がけ次第で考え方は変えていくことができますが、社会が根本から変わっていかないと日本で積み立て投資というものは浸透しないのかもしれません。