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FXが期限つきな理由

24時間取引のチャンスがあるFXは、日本時間の平日8時から16時は東京時間、16時以降はロンドン時間、ニューヨーク時間と相次いでオープンしています。
FXは取引ができる状態、つまりポジションを建てたら、適切なタイミングで決済することで利益、もしくは損失が確定するシステムです。


証拠金取引であるFXは保有期間に制限はありませんが、保有し続けることでリスクが生じるので、無用なリスクを防ぐためにも期限をつけて取引をすることが重要と言えます。


FXとは

FXとは外国為替証拠金取引(外為)のことで、英語でForeign Exchange略してFXといいます。
物やサービスではなく、世界中のお金とお金を交換する為替レートを利用した取引です。


世界中で通貨を交換している人の動向で為替レートが常に変動し、人気が高く需要が多い場合レートは値上がり、低ければレートは下がります。


FXはこの為替レートの変動によって生じた利益が目的で、外貨の「買い」と「売り」を繰り返すだけの単純で分かりやすい売買なのです。


取引をはじめるには通常1万通貨が基本的な単位で、例えば1米ドルが100円ならFXの取引は100万円でトレードします。
しかしレバレッジ取引なら、100万円の総取引金額の4%、4万円が最低限必要な投資金額になり、これを証拠金もしくは取引証拠金というのです。


FXの取引は大きなリターンが期待できますが、仕組みやリスクについて十分理解してから、取引する必要があるといえるでしょう。


長期保有のデメリット

相場は数日間の動きなら予測が可能かも知れませんが、数ヶ月先や1年先を正確に見通すことは経験があっても難しいのです
売買の回数が少なく、長期でポジションを保有することで証拠金として資金をロックされる時間が長くなり、資金効率が悪くなるデメリットがあります。


また、予測とは違う方向へ動いたときに、損切りを決断できないまま持ち続け、金利差が変わることで毎日マイナスのスワップポイントが発生することもあり、いつまでも希望をもって保有していると、マイナスが蓄積し為替差益以上の損失がでる可能性もあるのです。


また、ポジショントレードは大きな利益を狙えますが、損失も大きくなるのでハイリスクハイリターンの取引だと捉えることができるでしょう。
長期保有は、元手を数倍や数十倍に増やすトレードではデメリットにはたらき、損失がないなら外貨預金の感覚に近いのかも知れません。


FXで利益をだす方法

FXで利益を出すには、為替通貨を買っている、あるいは売っている状況を表す、ポジションを建てることからはじまります。
ポジションを建てた値段と、ポジションを決済したときの値段の差が利益になるのです。


米ドルで例えると、これから米ドル/円の価格が上昇しそうだと予測して、1米ドルを100円で買った場合、円を売って米ドルを買ったということになります。
つまり、100円で米ドル/円の買いポジションをもった状態になるのです。
この買いポジションが予測通り上昇すれば売り決済をして、取引を完結させると利益が確定します。


1ドル100円が110円になった時点で買いポジションを売り決済すれば、10円が取引で得る利益になりますが、90円なら10円のマイナスになります。
FXは買いポジションを建て、売り決済で損益を確定させる取引だけではありません。


下落することを予測して1ドル100円で売りポジションを建て、後に90円まで下落したところで買い決済すると10円分の利益を得られます。
FXは為替レートの動きを利用して損益を確定する金融商品なので、通貨を購入する必要はありません。
そのため、レートが下落すると予測したら、売りポジションから取引をはじめることが可能なのです。


FXにおけるポジションとは

FXにおけるポジションとは、新規の取引で建てた持ち高を指す相場用語で、売りポジション、買いポジションのどちらかをとることをポジションメイクといいます。
ポジションにはいくつかの種類があり、ポジションの期限、注意点は取引を円滑に進めるために知っておく必要があるのです。

ポジションの種類

FXの通貨を買うことをロングポジションと呼び、ポジションを保有したときから価格が上昇すれば利益が上がり、下落すれば損失が発生します。


逆にショートポジションは通貨を売ることで、相場が下がった後に買い戻し差額分を利益にできますが、為替の価格が上がると損失が発生するのです。
また、スクエアポジションはどちらのポジションにもたっていない状態で、同じ数量で両建てを行いポジションの損益が動かないようにロックする場合にも使います。


ネットポジションは、ロングとショートの差を算出した実質的なポジション数で、買いが1万通貨で売りが2万通貨なら、ネットポジションは売りの1万通貨分になるという買い方です。
片方だけのポジションを保有する損失リスクを避けるためにも、上記の中で別のポジションを保有しネットポジションを確立することで、リスクを抑える可能性があります。


ポジションの期限と注意点

FXのポジションには期限がないため、好きなスタイルで投資が可能です。
しかし、損失が発生するリスクがあるので予算やレバレッジについて注意点する必要があります。


決まった期間までにポジションを手放さなければならないというルールがないので、短期から長期まで有効期限に縛られずに投資ができますが、FXは元本保証がない投資なので、お金をすべて失う可能性もあるのです。
そのため、ポジションメイクは全資金の2%程度にしておくと、損をしても次のポジションメイクで取り戻せる可能性が高くなります。


ポジションの作りすぎ以外に、レバレッジのかけすぎも注意が必要です。
10万円を証拠金として預けると、レバレッジが25倍なら250万円分までFX取引に使えますが、その分損失リスクも高くなるので注意しなければなりません。


また、FXのポジションを週末に持ち越すと、損をするリスクが高くなりますので、金曜までに決済するなどのルールを決めておきましょう。


まとめ

FXは期限をつけて取引の利益と損益を確定することで、次の取引をスムーズに行えます。
また、スワップポイントが受け取れるポジションをもっているとスワップ収益も見込めますが、相場のトレンドを的確に捉える必要があるのです。


FX取引をはじめるなら、期限やルールを決めて決済することに慣れておきましょう。